くらやみの速さはどれくらい

 

くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)

くらやみの速さはどれくらい (ハヤカワ文庫 SF ム 3-4)

 

 

ネタバレあり

 

 

 

 

物語後半でルウは大きく成長している。手術によって成長したのではなく、選択そのものが成長の証である。

決まった曜日に決まったことしかできなかった彼が、自ら望んで変化を受け入れるまでの成長に心打たれる。

何となくフェンシングの仲間目線で読んでしまい、ラストで自分たちの元を去ってしまった寂しさを思わず感じてしまうけれど、フェンシングの大会という非日常は彼の動力に少なからず影響しているし、以前の環境における経験があるからこそ次の世界に踏み出せるのであると考えれば、潔く見送るのが正しい。望みの為に自ら変化しようという人間の足を引っ張って良い者はいないのだ。

大概人間は成長と共に付き合う人種や趣味興味は変化するものだったと気づかされる。